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証紙はありますか?証紙とは?

着物を買取に出したい人の中には「証紙についてよく知らない」「査定に証紙は必要か」「着物を売りたいのに証紙をなくしてしまった」「落款とは違うのか」など、証紙にまつわる困りごとを抱えている方は多くいます。

今回の記事は着物の買取の際に知っておきたい証紙の役割、落款との違い、証紙がなくても買取してもらえるかどうかをご紹介します。

着物を買取に出す前に不安な方は、こちらの記事に目を通すことをおすすめします。

よく耳にする「証紙」とは?

「証紙」とは「着物の価値と品質を示す重要な証明書」です。

証紙は産地ごとに決められた厳しい検査基準をクリアした反物だけに与えられる「登録商標」です。

証紙の役割は、伝統工芸品として認められている作品や、製作した織元の組合が基準に基づいて品質検査をした織物に付けられたという価値を示すものです。

なお、作家独自に作った活動経歴や工房のロゴマークなどを載せた証紙もあります。

記されている内容

一般的な証紙に記されている内容として、主に以下の項目があります。

・着物の生産地……その着物がどこで作られたのか示します。同じ種類の着物であっても、生産地によって染め方や織り方が異なるものもあります。

・織り元(製造者)の名前……制作者や製造メーカーの名前が記されています。また、組合によって技術が保証されている織り元であるという証明にもなります。

・伝統工芸品マーク……伝統工芸品のマークは「伝産法」という法律によって、伝統工芸品と認められた日の丸のデザインです。伝統工芸品として認められるには、

・日常生活で使う工芸品

・ほとんど手作業で製造される

・伝統的な技術や技法で製造される

・伝統的な原材料が変わらずに使われている

・工芸品の製造に原則として、少なくない(10企業以上または30人以上の)人が関わっている

という5つの品質基準をクリアしていなくてはいけません。

・機械織りか手織りか……着物には機械織りと手織りがあり、証紙にはどちらの織り方を用いたかが記載されています。

・原材料名……着物の素材が絹100%なら「絹100%」と明記されています。ちなみに博多織組合が出している四角い証紙は、絹50%以上で「金」、絹50%未満は「青」と、着物に使われている絹の割合に応じて色分けしています。

・染色方法……染色されている糸が着物に使われている場合は、証紙に染色方法が記載されています。

このように、証紙によって作品にある細やかな内容を知ることができます。

厳しい品質検査が行われ、さらに条件を満たしたものにのみ付けられる証紙は、本物の着物であると証明し、査定する上で重要とされています。

例:「大島紬」の場合

ここでは「本場大島紬」の証紙を例に挙げて、証紙にある内容をより深く理解していきましょう。

大島紬の織元組合は、本場大島紬である「旗印の鹿児島」本場奄美大島紬である「地球印の奄美」そして「高倉印の笠利」「鶴印の都城」の4箇所です。

織元組合が認めた「本場大島紬」の証紙には「旗印」「地球印」「鶴印」「高倉印」のどれか1つが必ず貼られています。

例えば、鹿児島県産の「本場大島紬」の証紙には長細い水色の台紙に、旗印が中央に描かれ、その上に鹿児島県産の印が押されています。

そして、証紙の右側には伝統工芸品のマーク、左側には組合名、製造者名、染め方(先染め)、品質表示(綿100%)と書いてあります。

証紙と落款との違いについて

落款(らっかん)とは着物の作家名が書かれた印です。

落款は作者のサインのようなもので、同じ作家の作品であればどれも同じ落款がつけられます。

同じブランドの着物でも、誰が作ったかによって複数の落款が存在します。

ただし、落款を登録をしないと作家と名乗れない場合もあります。

例えば、加賀友禅は加賀染振興協会のホームページに、協会が認定した作家の落款が管理されており、調べると作家名が分かるようになっています。

協会のホームページ内で作家名を検索して、落款登録がなければ偽物の恐れがあります。

一方、証紙は生産地、織元や織元組合のマーク、製作技法などが記載されている着物の価値を記した紙です。

落款は作家名の刻印ですが、証紙は着物の品質が分かる情報が記載される点が異なります。

さらに、落款と証紙ではそれぞれ付いている場所にも違いがあります。

落款は衿先(えりさき)かおくみに刻印があり、証紙は仕立てる前の反物なら裾の方に貼られ、着物に仕立てた後は端切れのようになっています。

証紙がない着物は売れない?

実は、証紙には以下のような偽物が存在しています。

・素材は絹100%と書いてあるのに、化学繊維で作られた紬調織物

・海外で作った商品なのに日本で生産したと偽っている

・勝手に有名ブランドのネーミングを謳っている

このように偽装された証紙は、着物自体も本物かどうかが見分けが付かない恐れがあります。

一方、証紙が付いていない着物の全てが偽物というわけではないです。

伝統工芸品の組合に入っていない製造者が作った作品には、高級な着物でも証紙が付いていません。

着物に証紙が付いていなかったり、証紙が偽物かどうかが分からなくても、着物買取業者に査定をしてもらって着物の価値を見極めてもらいましょう。

持ち込み買取で売るときのメリット・デメリットについて

「母から着物を引き継いだが、保管するのも大変だ」「たんすに何年もしまったままになっている着物を処分してしまいたい」といったお悩みをお持ちの人は少なくないようです。

そんな時におすすめなのが、着物買取サービスです。

近隣の買取店に着物を持ち込もうかと考えている人も多いのではないでしょうか。

着物の持ち込み買取を行っている買取業者にはどんなところがあるのか、持ち込み買取のメリット・デメリット、持ち込み買取以外におすすめの買取方法などについてご紹介します。

着物を売るならどこで売る?

不要になった着物を処分する方法として最も一般的なのは、やはり買取サービスを利用する方法ではないでしょうか。

ところで、着物の買取に対応している業者には大きく分けて「リサイクルショップ」と「着物専門の買取業者」の2種類があります。

そこで、それぞれの買取業者の着物買取の概要と違いについてご紹介します。

リサイクルショップの場合

リサイクルショップの中には着物の買取に対応している店舗も多くあり、店舗に着物を持ち込んで査定・買取してもらう「持ち込み買取」が主流となっています。

リサイクルショップの利用時に注意したいのは、着物についての知識を持たない店員が、どの品目にも当てはまるような査定マニュアルに沿って査定をしているような場合があることです。

こうしたマニュアル通りの査定では、着物1点1点の本来の価値を見落としてしまい、適切な査定金額を出してもらえない恐れがあります。

かさばる着物を時間と体力を使って買取店まで持ち運んだのに、査定金額が二束三文になってしまうかもしれません。

着物専門の買取業者の場合

着物専門の買取業者がリサイクルショップと大きく違う点は、やはり「着物を専門に取り扱っている」という点でしょう。

着物専門ですから、着物の専門知識や査定経験を豊富に持った査定員が在籍しています。

着物1点1点について、「中古市場での価値があるかどうか」「保存状態は良いか」「有名な作家の作品か」など、あらゆる観点からの知見を駆使して適切な査定金額を算出してくれます。

また買取の方法についても、詳しくは後述しますが、着物専門の買取業者では「持ち込み買取」以外にも便利な方法を揃えていることが多いです。

持ち込み買取のメリット

「持ち込み買取」のメリットは大きく分けて2つあり、1つ目は買取の手順がシンプルだという点です。

売りたい着物を店頭に持ち込めばその場で査定・買取してもらえ、予約がなくても申し込むことができます。

店舗が駅前などにあることも多いですから、通勤やお出かけの途中に利用することなども可能です。

2つ目は、着物買取のついでにショッピングも楽しめる点です。

例えばリサイクルショップであれば、着物のほかに洋服や日用品の販売もしている店舗が多いです。

買取サービスを利用するときには査定の待ち時間がつきものですが、買い物好きの人であれば店内の品物を見ながら退屈せずに待つことができるでしょう。

宅配買取で売るときのメリット・デメリットについて

着物の宅配買取は、売りたい着物を段ボールに詰めて送るだけなので、自分の好きなタイミングで利用できます。

さらに、査定員と対面する必要も無く、その利便性の高さから人気のサービスです。

着物の宅配買取の流れと着物を高く売るコツについて解説します。

利用時の注意点や高く買取されやすい着物の種類もご紹介しますので、着物の宅配買取でお悩みの方はご一読ください。

【基本】宅配買取の流れ

着物の宅配買取は、本や家電の宅配買取の方法と同じで、いたってシンプルです。

買取業者に宅配買取を申し込んだら、宅配買取専用の梱包キットが送られてきます。

そこへ査定してもらいたい品物を詰めて返送し、後は査定結果を待つのみです。

査定額に納得できたら、最短で即日、銀行振り込みをしてくれるところもあります。

必要なもの

着物の宅配買取において、基本的に必要とされるものは以下の通りです。

・査定希望の着物
・本人確認書類
・宅配査定書類一式

まず、当たり前ですが査定希望の着物を用意しておきましょう。

発送にかかる梱包材などは、全て買取業者が「宅配キット」として用意してくれることが多いので、基本的には不要です。

また買取業者によりますが、運転免許証・パスポート・健康保険証・外国人登録証などが本人確認書類として取り扱われるので、確認後コピーをとりましょう。

さらに、買取契約を締結する際には、個人情報を含む書類の記入が必要になります。

書類一式が宅配キットとともに届くので、必要箇所を記入し、商品と合わせて発送しましょう。

【コツ】高く売るために気をつけること

宅配買取は、送られてきた宅配キットに着物を詰めて返送するだけで利用できる気軽さが魅力です。

宅配買取を利用する際、ちょっとしたポイントに気を付けるだけで着物が高く売れる場合もあるので参考にしてみてください。

その1.梱包は綺麗に

宅配買取に限ったことではないですが、査定を利用するにあたって着物にシワや傷があると、買取価格が下がる傾向にあります。

着物を段ボール箱に入れる前に、折りジワや畳みジワをできる限りとってあげると良いでしょう。

また、たとう紙がある場合は、着物を綺麗に畳んでたとう紙に包むと更に良いです。

その2.1つの箱に詰め込み過ぎないように

「1度にたくさんの着物を査定してもらいたい」という場合もあるかもしれませんが、段ボールいっぱいに着物を詰め込むのはおすすめできません。

着物は1枚でも約1kgほどの重さがあるため、たくさんの着物を重ねると、下になっている着物が重さによってダメージを受ける可能性があります。

1つの箱に詰める着物は、段ボールの蓋がスムーズに締まる程度に留めておくのがポイントです。

不安な場合は、買取業者に売りたい着物の枚数を伝え、適した段ボールの大きさ・数を用意してもらいましょう。

その3.証紙・落款も一緒に

有名産地ものの着物なら証紙が、有名作家ものの着物なら落款が付いていることが多くあります。

これらの証紙や落款の有無でも、買取金額は大きく変動することがあります。

証紙や落款は「本物の産地もの・作家ものである」と、着物の価値を証明する役割があるため、着物と一緒に査定に出すのがおすすめです。

「着物は箱に詰めたけど、証紙は忘れてしまった」ということがないように、入念に確認しましょう。

質屋と買取業者、どちらに売るべき?

着物の処分を質屋で検討中でしょうか。

着物は質屋だけでなく、専門の買取業者でも買い取ってもらえます。

着物専門の買取業者と比べて、質屋に着物を売ると損してしまう可能性があります。

なぜ損をしてしまうのかを知るためにも、質屋と着物専門の買取業者の違いやそれぞれの特徴についてご紹介します。

なるべくお持ちの着物を高く買い取ってもらうためにも、本コラムを参考にしていただければ幸いです。

質屋と買取業者、どちらに売るべき?

昔ながらの質屋が身近な存在となっている人は、着物の売り先として一番最初に思い浮かべるかもしれませんね。

もちろん着物は質屋でも売れますが、必ずしもお持ちの着物に適している価格を算出してくれるとは限りません。

着物買取で損をしないために、着物専門の買取業者も選択肢に入れて、それぞれの違いを考えていきましょう。

特徴を比較

まず、質屋と買取業者の特徴を比較してみましょう。

質屋の特徴は以下の通りです。

・「質入れ(所有者の実物資産を担保にお金を貸す)」と「買取」の2種類のビジネスモデルを持っている
・主に貴金属、時計、ブランド品などを扱っている店舗が多い
・買取方法は持ち込み買取がメイン
・査定員の着物に関する知識や査定技術はあまり期待できない

続いて、着物専門の買取業者の特徴は以下の通りです。

・着物に関しての専門知識、査定技術、市場価値に詳しい査定員が多く在籍している
・持ち込み買取の他に、出張買取や宅配買取を行っている業者もある
・24時間受付対応をしていたり、ほとんどの手数料を無料としている業者もある
・昔は押し買いを行う悪徳業者が極稀に存在していたが、最近では社会問題化し、減少している

日本の伝統的な織物である着物は、産地・織り方・染め方・作家などによって価値が大きく異なります。

着物の正しい価値を査定し、適切な査定額を算出するには、着物専門の買取業者に在籍している査定員のように専門知識を有する人に見極めてもらうのが大事なポイントとなります。

買取相場の違い

質屋は着物買取に特化していないため、着物専門の買取業者に比べて着物の再販経路が少なめです。

一方で着物専門の買取業者は、着物に特化した販路を多くもっているため、着物それぞれの価値を最大限に活かした経路で再販できます。

そのため、質屋より高額な買取価格を算出してくれると言えるでしょう。

「着物を少しでも高く売りたい」とお考えの方は、質屋よりも着物専門の買取業者がおすすめです。

高く買い取ってもらうための6つのポイント

実際に着物を買取に出す際、具体的にどのようなポイントに気を付ければ高く買い取ってもらえるのでしょうか。

着物や帯を高く買い取ってもらうために必要なポイントを6つご紹介します。

1.状態の良い着物や帯であること
2.証紙や落款があること
3.着物専門の買取業者を厳選すること
4.希少な素材で作られている着物・帯かどうかを確認すること
5.有名な着物・帯かどうかを確認すること
6.適切な時期に売ること

高く売れるのは理由がある。着物を高くうるポイント

着物は一旦着る機会がなくなってしまうと再び着るようになることはそう多くないのではないでしょうか。

そんな着物がいつのまにか箪笥にたまってしまい箪笥に入りきらなくなってしまった、という経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。

箪笥に眠った着物の処分にぜひ活用したいのが着物の買取サービスですが、着物は適切な価値の見極めがないと安く査定されてしまうこともあります。

そこで注目されているのが着物の買取を専門で行っている業者。今回はそんな着物の買取専門店における査定と着物を高く買取してくれる理由をご紹介します。

着物はどこで売った方が高くなる?

大切な着物を買い取ってもらうならば、少しでも高値になる方を選びたいですよね。

そこで着物を買取に出すにあたり、買取サービスを実施している業態といえば着物買取専門店とリサイクルショップ。

中古着物の査定を行い値段を付けてくれるという点においてはどちらも同じように見えますが、実は値段面に大きく違いが出る可能性が高いと言えます。

まずリサイクルショップは着物を含めた様々な品物を取り扱っています。着物を含めた様々なモノを一緒に買取ってもらう場合や不要品の整理には良いのではないでしょうか。

一見便利そうに見えるリサイクルショップですが、着物には種類によって高値が付く種類や条件というものがあります。そのため着物の査定は専門性の高い査定技術を要するため、リサイクルショップでは着物に特化した査定ではないため、価値を見落としてしまう可能性があるのです。

反対に着物買取専門店はリサイクルショップのような多岐に渡る商品の取り扱いがなく、着物を含めた和装品に限定されます。

着物に特化した査定を行っているので、箪笥に溜まった着物の処分にお悩みの方や、祖母や母親から譲り受けた着物の価値を知りたい方にとってはうってつけの買取方法といえますし、着物を高値で売りたいとお考えならば、迷わず着物買取専門店での査定が良いのではないでしょうか。

高く売れる着物の種類について?

着物買取では基本的にどんな着物であっても査定してくれますが、高く売れるかどうかはその種類や着物それぞれの状態にもよるので一概には言えません。

着物買取において高値になる傾向が高い着物の種類を紹介します。

留袖(色留袖/黒留袖)
結婚式などで着られる礼装で、未婚・既婚問わずに着用でき、色留袖より黒留袖の方が格が高い

作家物(有名作家物/人間国宝など)
染めの作家・織の作家などに分かれ、作家物の着物は着物買取で高値が付きやすい

振袖
未婚女性の第一礼装で、成人式での着用が多い。振袖という名前は、長めに取られた袖を大きく振る見た目から由来している

友禅(京友禅/加賀友禅/東京友禅/十日町友禅など)
友禅とは着物の染め技法を指し、地域によって特徴が異なる。中でも手書き友禅は稀少価値が高く有名

訪問着
留袖に次いで礼装とされ、華やかな場や外出着として用いられる

付け下げ
訪問着に形状が似ているが、柄は訪問着に比べて比較的落ち着いた柄が多い

紬(大島紬/結城紬/黄八丈紬/塩沢紬/牛首紬など)
着物においては普段着に該当し、手で紡いだ糸を幾層にも重ねて織られており、とても丈夫。着物買取では高値になりやすい

小紋
細かい模様を地一面に染め出した着物で、江戸小紋などが有名

色無地
黒を除く単色で染められた着物で、淡い色合いが特徴。家紋を入れると訪問着や付け下げと同等の礼装となる

高く売れるポイント

着物買取で取り扱われる着物の多くは自宅で眠っている中古の着物を対象として査定が行われ、値段が決まります。

そのため着物のがどんな状態であるか、価値を証明するものはあるかなどの条件を満たすことで高値が付くのですが、そんな着物の価値を決める条件を紹介します。

証紙
伝統工芸品などの産地着物であることを証明するもの。ハギレを利用される場合もある

状態
中古着物の査定でまずチェックされる部分で、部分的・全体的にシワや汚れがないかがチェックされる。衿元や袖口は汚れが付きやすい

伝統工芸品
産地着物とも呼ばれ、伝統技法を用いられた着物だと稀少価値が高い

作家物
織や染めの職人が仕立てた着物で、特に人間国宝の着物は高値になる


着物買取においては丈は重要で、極端に小さな丈だと買取価格は低くなる傾向がある

実はよくあること??訪問買取は詐欺に注意しましょう

このところ、中古着物の需要が急増しています。

特に56年ぶりとなる東京オリンピックの開催が決まってからというもの、着物への注目が集まるようになってきました。

訪日する外国人へ着物の販売はもちろん若年層からは真新しい文化として中古着物を求める動きは活況を見せています。

そこで人気が集まっているのが着物の訪問買取サービスで、査定員が自宅へ訪問し箪笥に眠った着物を買取してくれるので高年齢層を中心に利用者が増加しています。

しかしその裏で着物買取を名目にした詐欺被害が相次いでおり問題視されています。

今回は着物の訪問買取で詐欺にあわないための方法と騙されない着物の正しい売り方についてご紹介します。

訪問買取の場合には「詐欺」や「押し買い」などのトラブルに注意しましょう

着物買取は査定員が利用者の自宅へ訪れる訪問買取と宅配買取、店舗への持込買取という3つがあります。

着物は運び出しの手間がかかることから査定員が訪問して買取を行う方法が最も利便性が高いため、訪問買取の需要が高いという特徴があります。

しかし、着物の訪問買取で最も多いのが貴金属買取を目的とした押し買いで、着物の査定で訪問したのに着物を見ずに貴金属はないかと執拗に迫り、利用者が貴金属を売ってくれるまで延々と要求し続ける業者や事件が増えています。

貴金属目的の押し買い業者の多くは、「不要品買い取ります」などといった突然の電話や事前約束なしで自宅へ訪問してくるのが特徴です。

ですから不審な電話や飛び込み営業には要注意が必要といえるでしょう。

注意すべき買取業者について

着物買取の名目で、あの手この手で執拗に貴金属の買い取りを迫ってくる悪徳業者の共通点をまとめてみました。

・「不要品買い取ります」と言って突然の電話や飛び込み営業で訪問しようとする
・査定を頼んでいない商品の査定を求めてくる
・執拗に貴金属がないか尋ねてくる・貴金属を出さないと帰らない
・知名度がない
・訪問時に訪問目的を告知しない
・査定時に必須となる行商(古物商許可証)の提示がない
・クーリングオフに関しての説明や相談窓口の案内をしない

など、これだけ多くの特徴が見受けられます。
着物買取を口実とした詐欺や押し買い行為の手口として「高齢者を狙う」という手口があります。

高齢者が狙われる理由として、若い方に比べて思考能力や判断力が低下している場合もあり、悪徳業者からすると最も狙いやすい層と言えます。

ご家族やお知り合いの方に高齢者の方がいらっしゃる場合は押し買いや詐欺行為の被害にあわないようにするためにも普段から声かけやフォローが必要ではないでしょうか。

営業電話は慎重に

皆さんのところにも突然「ご不要になった着物はありませんか?」や「着物を高く買い取りますよ」といった電話がかかってきた経験はありませんか。

利用したこともないのに、なぜ自宅に電話をかけてきたのか疑問に思った方も多いのでは。

見ず知らずの買い取り業者から電話がかかってくるのは何故なのか、また営業電話を行っている業者は信頼できるのでしょうか。

優良業者で電話営業しているケースは少ない

教えた覚えもないのに電話をかけてくる業者の場合、押し買いなどをするいわゆる悪徳業者の可能性が高いです。

この場合、電話帳を使い片っ端から電話をかけているローリング作戦を行っているケースが非常に多いと言えます。

営業電話をしている業者は、あくまでも「着物を買い取ること」を名目にはしていますが、本来の目的は自宅まで押しかけ、貴金属製品の買い取りを狙っていることが大半です。

また、営業電話をしている悪徳業者は何度も執拗に電話をしてきたり、とにかくアポイントにしようと強引に話を進めてくるのも特徴です。

ただし「買い取ります」と電話をかけてくる業者は、必ずしも悪徳業者とは言えないですが、まずは疑ってかかることが大切です。

そもそも着物買取の業績がある優良業者は、広告費を使いテレビCMや新聞などで宣伝し利用者を獲得していることが多く、アポイントになりにくい営業電話をしている業者は少ないです。

営業電話の段階で慎重になることで、詐欺業者の悪徳なトラブルに巻き込まれることを未然に防げます。

着物買取のコツについて

着物の買取詐欺やあらぬトラブルに巻き込まれないために、そして安心で安全な着物買取サービスを利用するためのコツを紹介します。

問い合わせした覚えのない訪問は断るべき

詐欺や押し買い手口を行う悪徳業者の多くは事前約束なしで突然訪問してくるケースが圧倒的に多いです。

一度自宅へ入れたら最後、あの手この手で貴金属を執拗に迫ってきて、売るまで帰ろうとしません。

ですから見知らぬ買取業者は絶対に部屋へ入れてはいけないとともに、不審に感じた時点ですぐに警察に連絡しましょう。

もしも話を聞くのであれば、会社名や電話番号、住所の確認は必ずしましょう

一般的に買取業者は訪問時に必ず訪問目的や行商(古物商許可証)、会社名や住所・電話番号が記載された名刺の受け渡しを必ず行わなければなりません。

しかし詐欺目的の悪徳業者は身分証の提示はおろか会社名や電話番号・住所を明かしたがらず、名刺の受け渡しも拒否する場合がありますので要注意です。

着物の買取方法、 店舗持ち込みの場合のメリットは?高く売るためには?

着物は、親や親戚から譲り受けたり、結婚するときに一式そろえたりと、気がついたら意外と増えているということがあります。

若い頃に誂えた着物は派手で着られない、譲り受けた着物は趣味に合わない、などといった理由から、家に不要な着物がある方も多いでしょう。そんなときに利用したいのが着物買取サービスです。

今回は着物買取の方法をはじめ、よりお得に売るコツ、中でも店舗での持ち込み買取についてフォーカスしご紹介します。

不要になった着物をどこで売るべきか??

不要な着物を売る場合、リサイクルショップや質屋などのお店に持ち込む方法、着物の買取専門店を利用する方法、そしてインターネットオークションに出すといった方法が考えられます。今回は着物を売るのが初めてという方のために、それぞれもう少し詳しく見ていきましょう。

リサイクルショップや質屋

リサイクルショップや質屋は、着物に限らずブランド物のバッグや服、家電製品、贈答品など、あらゆるものを総合的に取り扱っています。

郊外型の大きな店舗を構えている場合が多く、買取した商品を同じ店舗で販売するといったケースが多くなります。

リサイクルショップや質屋では、たいていの場合、お店に持ち込めば現金で買取をしてもらえますが、上記のような性質上、着物に関して詳しいスタッフがいる可能性は著しく低いと考えられます。

したがって、購入した時にどんなに高価であった着物でも、その価値をきちんと判断し、適正な価格をつけてもらうことは期待できないでしょう。

店によっては重さだけで値段がつけられてしまうという場合もあります。

ネットオークション

ヤフオクやメルカリなどのネットオークションでは、自分が出品した着物を気に入った人が高値で落札してくれることがあるので、場合によってはリサイクルショップや買取店よりも高い値段で売却できる可能性があります。

しかし、オークションに出品するためには、着物の写真を撮ったり、寸法を測ったりして掲載しなければなりませんし、落札者とのメッセージやお金のやり取り、落札後の商品の発送も自身で行う必要があります。

このように手間が掛かると同時に、商品や代金の受け渡しで落札者とトラブルになるリスクもあります。また、出品したからと言って必ず買い手がつくとは限りません。

着物買取専門店

買取専門店の場合、着物に特化しているお店と着物以外の物も買取しているお店があります。

着物の買取を専門におこなっているお店には、着物の査定を専門にしている査定員がいます。

このようなお店では、持ち込んだ着物の価値を正しく判断してもらうことができ、納得のできる値段で取引ができるでしょう。

数は少ないですが、着物の下取りをおこなってくれるお店もあります。下取りは家電やスマートフォンなどでは一般的におこなわれており、新しい商品を買う際に古い商品を出すと値引きしてくれるシステムです。新しく着物を買うことが決まっていて、不要な着物を持っている場合、下取りに出すと新しい着物の購入金額が安くなります。

この場合は、新しい着物を購入する店舗で古い着物を引き取ってくれますので、買取店に行く手間を省くことができます。

一方で、着物の買取専門店と比較すると、古い着物の査定経験や専門的な知識を持っている人が少ないため、持ち込んだ着物の価値が正しく判断されるという保証はありません。

買取してもらえる種類

汚れや傷みが激しい着物や、保存状態が悪く色褪せしてしまっている着物、古くて色や柄が流行に合っていない着物、ウールやポリエステルなど正絹ではない着物は買取してもらえないのではないか、という心配をする方もいるでしょう。

たしかに以前は専門買取ショップでも、こうした着物の買取には応じてもらえないことがありましたが、今はそんなことはないといいます。というのは現在、若い人たちの間でリメイク着物が流行っていたり、茶道や日本舞踊などの日本のお稽古事を始める人も多くなっているからです。

また、古い着物を材料にして織物を作ったり、バッグやポーチといった小物を作ったりする人も多くいます。

こうした理由から、今では「売れない着物はない」とまで言われるようになってきています。汚れていたり古かったりしても、勝手に判断して諦めてしまわずに、まずは査定に出してみることです。

着物の種類としては、振袖や留袖、訪問着、小紋、色無地、付け下げ、紬など、ほぼすべての種類の着物が買取してもらえますし、反物のままでも買取してもらえる場合もあります。

着物だけでなく帯についても、袋帯や名古屋帯、半幅帯も買取可能なケースが多く、和装小物についても帯締めや帯揚げ、帯留めの他にかんざしや扇子といったものも買取してもらえます。

着物買取の相場

ひと口に着物といっても、種類や状態がまちまちですので、一概に相場はいくらということはできませんが、正絹で保存状態の良い着物であれば、品物により幅がありますが、だいたい数千円~10万円程度で買取してもらえることが多いようです。

また、結城や大島などの紬や京友禅や加賀友禅など有名産地の 着物物であったり、人間国宝や有名作家の手による着物など、希少価値が高いものになると、中古の着物でも保存状態が良ければ数十万円といった高額査定になることもあるようです。

目安としては、作家物や伝統工芸品ではない着物の場合、新品だと購入価格の10~20%、中古で状態が良いものだと5~10%、状態が悪くなると5%未満といった査定額がつくと考えておけばよいでしょう。

逆に、ウールやポリエステルなどの化学繊維でできた着物の場合は正絹の着物に比べて買取額が格段に低くなります。有名ブランドの新品で状態がとても良かったとしても、正絹でない着物は高くて1万円程度での買取となってしまうことが多いのです。

また、日本人の身長は昔に比べて大きくなってきているため、小柄な人があつらえた着物は、買取店では標準的な体形の人が着られるように、仕立て直しをする必要が出てきます。このような場合も買取価格が低くなってしまいます。

また、小紋や紬などのお洒落着に比べて、訪問着や振袖、留袖などの礼装で着用する着物のほうが高く買取されるケースが多いようです。

しかし、たとえ有名作家の作品であったとしても、極端に状態が悪ければ高い査定価格はつきませんし、作家物であることの証明である証紙が残っていないと、査定額は下がってしまいます。

加えて、着物は一枚で売るよりも数枚まとめて、また、帯や帯揚げ、帯締めといった和装小物も一緒に売ると、査定額が上がります。着物をあつらえた際にそろえた小物も一緒に大切に保管しておきましょう。

主な買取方法

着物の買取方法は、主に買取店への持込みと出張買取、宅配買取の3つあります。
それぞれメリットとデメリットがあり、自身の状況に合わせてベストな方法を選択するのが良いでしょう。

今回は3つの方法の中で、店舗への持ち込み買取について詳しくみていきます。

店舗買取について

店舗買取は売りたい着物を買取店に直接持っていき買取ってもらう方法です。店舗に持ち込むと、査定員が目の前で査定した上で、持ち込んだ着物の評価を直接説明してもらえます。そのため、安心して納得できる取引ができるでしょう。

提示された金額に納得すれば、無事取引終了となります。支払いに関しては、その場で即日現金化できる業者や後日に銀行振り込みとなる業者があるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

店舗買取のメリットは?

店舗への持ち込み買取のメリットを生かせる方法をケース別に考えていきましょう。

1,自宅近くに買取店舗がある
もし自宅からアクセスの良い場所に買取店舗があるのなら、持ち込み買取が一番手っ取り早い方法といえます。出張買取や宅配買取の場合は、査定依頼をしてから査定日まで時間がかかるため、時間的なブランクが発生してしまいます。

思い立ったら即日査定してもらえる点において、店舗持ち込みは便利な方法といえます。

2,少量の買取でもOK
大量の買取に向いているのが出張買取や宅配買取ですが、売りたい品物が数点しかない場合は持ち込み買取が一番手軽な方法です。ごく少量であっても気兼ねすることなく査定をお願いすることができます。

3,初めての買取でも安心
その場で査定が実施され、すぐに査定額を提示してもらうことができます。さらにその価格について、詳しく査定員から話を聞くことができるため、初めての買取に最適でしょう。

査定の際に何を重要視したのかなど、気になったところを詳しく聞くことで、納得しながら取引を進めていくことができます。ひとつひとつ手順を踏んで進めていける持ち込み買取は、大切な着物を買取に出すときには、おすすめです。

店舗買取のデメリットは?

逆に店舗への持ち込み買取が向かない場合や、おすすめ出来ないケースをご紹介します。

1,近くに買取店舗がない
自宅の近くに買取店舗がない場合は、出張買取か宅配買取を選択するのが無難でしょう。

2,売りたい物がたくさんある
もし自身で運べない量の品物があるのなら、出張買取か宅配買取を選択しましょう。店舗買取に比べて時間はかかりますが、無駄な労力を使うことなく、また運搬の際に商品を汚してしまうなどのリスクを気にすることなく買取に出すことができます。

3,忙しくて時間を確保できない
日中は仕事などで時間を確保することができない場合は、自身のスケジュールに合わせて査定を進めていける宅配買取がおすすめです。

それぞれのメリットとデメリットを考慮した上で、自分のスタイルに一番合った買取方法を選択していきましょう。

着物を高く売るためのポイント

着物買取を利用するときの注意点を解説しています。着物買取はポイントを押さえないと損をしてしまうこともあります。

有名ブランドの着物や、作家物など高額買取にも期待できる着物の買取を検討中の方はぜひご覧ください。価値のある着物は注意点を押さえて高く売れるようにしましょう。

着物買取のポイント

まず着物を売る方法を簡単にまとめると、

1、オークションやフリマサイト 2、リサイクルショップ 3、着物買取専門業者 の三種類があります。

以下でもう少し詳しくみていきましょう。

1、オークションやフリマサイトの場合

こちらは自分で買取価格を設定することができるため、納得の金額で売る子ことができます。しかしやはり、利用手数料は掛かってしまいますし、出品したとしても確実に売れるかはわかりません。

また出品する着物の価値を把握していないと、相場よりも安く手放してしまうことも考えられますし、郵送したのにお金が支払われなかったり、クレームが来たりと、近年増加中の取引トラブルにも注意が必要です。

2、リサイクルショップの場合

お近くにリサイクルショップがあれば、手軽に利用することができますし、査定時間にショッピングを楽しむこともできます。しかし、リサイクルショップでの着物買取にも注意が必要です。

リサイクルショップには、着物の買取に特化したお店が少なく、査定員が知識不足のために着物の査定をできない可能性があるのです。最悪の場合、重量によって買取価格が算出されることもありますので、作家物や老舗織元など、価値のある着物を売りたいときには、リサイクルショップでの買取は避けたほうが良いかもしれません。

3、着物買取専門業者の場合

一番オススメの買取方法はこの着物買取専門業者への依頼する方法です。

着物の査定に特化しているので、着物の価値が見落とされることはありません。

また最近では、出張買取をメインに展開している着物買取専門業者も増えていて、重く持ち運びの困難な着物を自宅で売ることができます。出張費や査定手数料、キャンセル料などが無料で利用できますので、積極的に利用しみても良いかもしれません。

【着物を高く売るためのポイント】着物は正しい保管で状態を守りましょう

着物の買取査定では、状態も重要なチェックポイントとなってきます。例え人間国宝や作家物の着物であっても、シミだらけ、カビだらけであれば再販価値が下がるため、買取価格を付けることができなくなってしまいます。

主に査定における状態のチェックでは、・着物のたたみジワはないか ・シミや汚れはないか ・カビや傷みはないか などがポイントになります。

着物買取で人気のある「正絹」の着物は、湿気に弱いという性質があり、桐箪笥にしまっていたとしても知らない間にシミやカビができてしまうこともしばしばです。

また普段から着物を着られている方は、着物の保管に慣れていて保管ジワの付かないたたみ方をご存知の方は多いのですが、あまり着物に馴染みの無い方だと収納一つで状態が劣化してしまいます。

風通しなど定期的なお手入れやなどを欠かさず、適切な方法で保管しましょう。

【着物を高く売るためのポイント】証紙などの付属品も査定に出しましょう

着物を売る時に絶対にあった方がいいものは「証紙」です。査定額に大きな差が出ることもありますので、しっかり確認して査定の時に見せてください。紛失してしまったという方も一度、タンスの中を探してみるとよいかもしれません。

ちなみに証紙には、・伝統工芸品マーク・機械織りか手織りか・素材・染め方・産地の登録商標 などが記載され、伝統工芸品の証として、組合などから発行されるのが一般的です。ですので組合に加盟していない織元の作品であれば、証紙は発行されませんので、「証紙がない=偽物」という訳ではありません。しかし再販価値に影響があるため、証紙の有無が買取価格に影響を与えるのです。

とはいえ伝統工芸品の中には、牛首紬のように落款が押されているものも多く、証紙が査定額に影響ない着物もありますので、まずは一度査定を受けてみるといいでしょう。

【着物を高く売るためのポイント】不当な査定には注意しましょう

中古の着物が市場で注目を浴び始めて以来、着物の買取を行う業者の数は増加傾向にあります。中には、価値のある着物であるにも関わらず安く買い取ろうとする業者もいて、度々トラブルも発生いているようです。

着物の価値を把握している方であれば問題ありませんですが、例えば、親族から譲り受けた着物であったり、遺品の着物は、価値を知らない方が売ることもあります。

価値のある着物をしっかりと適切な額で買い取ってくれる業者に依頼することが重要となってきます。近年では、査定手数料やキャンセル料も無料で査定をおこなってくれる業者も増えていますので積極的に複数社に査定を依頼してみるのも良いでしょう。

実はもったいない!?着物は着物買取にもっていくと・・・

かつては普段着としても着用されていた着物ですが、移り変わる文化と価値観の中、着物を着る機会がめっきり減ってしまいました。

昔仕立てた大切な着物が、今では箪笥の肥やしになっているという方も多いのではないでしょうか?

しかし着物文化が注目を浴びるようになった今、着物買取専門業者を中心に様々な業者が古い着物の買取を行っています。

そのため箪笥に眠る古い着物でも、売って現金に変えることができるのです。

ここでは古い着物の処分について解説したあとに、「買取」という選択肢についてもご紹介します。

古い着物の処分にお困りの方はぜひ参考にしてみてください。

今こそチャンス!古い着物への需要が高まる

古い着物は、遺品やお下がりとして譲り受けたなどの理由で、処分に困っているなどの悩みをもつ人が増えています。

そこで、注目を集めているのが「古い着物の買取」です。

不要になった着物の買取が積極的に行われていることをご存知でしょうか。

なぜ、着物は古くても買取が盛んなのか、まずはその理由を紐解いていきます。

レトロブーム到来による注目

古い着物の買取が注目されている1つ目の理由は、2017~2018年頃に若者の間で昭和時代を中心としたレトロブームが起こっているからです。

これには、写真共有を目的としたSNS「インスタグラム(Instagram)」が大々的に普及したことが大きく関係しています。

ハッキリとした線や地色、大きな模様で大正~昭和時代のレトロな雰囲気を醸し出す着物は、

・「自分たちが生まれる前に流行った故に斬新」

・「懐かしい感じがして魅力的」

・「洋服にはない綺麗なデザインが写真映えする」

と若者に評価されています。

「インスタ映え」する美しいレトロな着物を着て写真を撮るのが流行り、若者の間でレトロデザインの古い着物の需要が高まったのです。

それゆえ、若者の古い着物のレンタル需要が増加し、着物レンタル業者やそこへの販路をもつ買取業者で古い着物の需要が高まっています。

外国人観光客の増加

観光庁によると、2018年度の訪日外国人旅行者数は、統計を開始してから初めて3,000万人を突破したそうです。※参照:観光庁 訪日外国人旅行者数データ

「日本に来たら着物を着てみたい」と考える外国人旅行者は多いようで、その様子は着物のレンタルや着付けプランを取り扱う業者のホームページに反映されています。

着物レンタル業者のホームページでは、日本語以外にも英語・中国語・韓国語・フランス語・スペイン語など各国の言語に対応しているところが多く、世界中の人から着物のレンタル・着付けのニーズがあることが分かります。

・「落ち着きと品のある仕草」

・「鮮やかな色使いや細かい刺繍が綺麗」

・「髪飾りなどの小物がかわいい」

これらの理由で、着物が好きな外国人観光客が多いようです。

また、異国を訪れたらその国の文化に触れてみることが、海外旅行の醍醐味の1つですよね。

外国人観光客が多い浅草や京都周辺の着物レンタル店に着物を卸すために、中古着物を買い取る業者が増えたので、着物の買取需要は増したと言えます。

着物買取でよくあるトラブルと対策法について

今はお使いになっていない着物の買取をお考えですか?
しかし、大切な着物を初対面の業者に買い取ってもらうのは不安もありますよね。
実際、強引な買取をするなどしてトラブルを起こすような悪質な着物買取業者も残念ながら存在します。

着物買取におけるトラブルに巻き込まれないために、代表的なトラブルとはどのようなものがあるのか、どうすれば避けられるのか、信頼できる着物買取業者を選ぶにはどうすれば良いのか、などを把握しておくことが重要です。

そこで今回は代表的なトラブル例とその対策法をご紹介します。
ぜひ着物を買取に出す前にご覧いただき、後悔のない着物買取にしてもらえればと思います。

着物買取でよくあるトラブルとその対策

悪質な着物買取業者を避けるために重要なことは、そういった業者の手口を知っておくことが有効です。 ここでは代表的なトラブル例と、その対策法について確認していきましょう。

【出張買取のトラブル】押し買い

出張買取とは買取業者の査定員が自宅まで来てくれて査定・買取をしてくれる買取方法です。 着物を持ち運んだり梱包したりする手間が無く、自宅にいながらすべて済ませられる点が便利です。

出張買取における着物買取業者との代表的なトラブルとして挙げられるのが、「押し買い」です。 突然訪問するなどして商品を売りつける「押し売り」はよく聞くかと思いますが、押し買いはその買取版です。

突然自宅に訪問するなどして買取の勧誘をし、利用者にじっくり考える時間を与えないままに買取契約をしてしまう手口です。 また、いきなり自宅に訪問するのではなく、事前に電話で勧誘してから訪問して押し買いするという業者もいるようです。

具体的には、「電話では優しい女性の声で勧誘されたが、実際自宅に来たのは恐そうな男性で断りにくかった」というような事例です。 特に女性の1人暮らしの場合、買取業者が恐くて契約してしまうという気持ちは分かりますよね。

こういった押し買いのトラブルを避けるためには、突然勧誘してくるような買取業者には着物買取を依頼しない、ということが重要です。 自分で調べてみて信頼できそうだと思った業者にのみ、査定を依頼するようにしましょう。

中には突然訪問してきて、断っても「ガソリン代を使ってここまで来ているのだから、買い取るまでは帰れない」などと言って居座ろうとする特に悪質な業者もいるようですが、明らかな違法行為ですので迷わず警察に通報しましょう。

また、利用者の自宅等に訪問しての買取はクーリング・オフ制度の対象になります。 仮に契約書にサインしてしまったとしても、契約の日から起算して8日間は契約を取り消すことができます。 サインしてしまったからと泣き寝入りせず、消費者センター等に相談しましょう。

【出張買取のトラブル】抱き合わせ買取

押し買いと並んで最も多く発生していると言えるトラブルが、「抱き合わせ買取」です。 抱き合わせ買取とは、着物買取を謳っておきながら着物以外の品物を強引に買い取るという手口です。

たとえば「着物買取」と言って訪問しておきながら、着物をざっと見ただけですぐに「貴金属を見せてほしい」などと言い、利用者が査定してもらうことに納得していない品物を勝手に見て買取していく、といったようなケースです。

このような業者に多いのが、「どんなに汚れていたり、古い状態の着物でも買取します」などと甘い言葉で敷居を下げ、訪問してくる業者です。 利用者宅に上がるとこちらのものとばかりに、「この着物は古いので値段がつきませんね。貴金属なら値段がつけられるのですが、持っていませんか?」などと貴金属の査定を要求してきます。

利用者側から「貴金属の買取もしていますか?」という問い合わせがあり、それに応える形で査定するのは問題ないのですが、「着物の査定を依頼したのに貴金属の査定をしつこく要求された」という場合には間違いなく悪徳業者です。

貴金属は販売ルートの確保がしやすく、買取業者としても転売しやすいため、抱き合わせ買取のターゲットになりやすいです。 こういった抱き合わせ買取は毅然として断り、しつこい勧誘を受けた場合には消費者センターに通報しましょう。

【宅配買取のトラブル】トラブル

宅配買取とは売りたい着物を梱包・送付して買取してもらう方法で、査定に立ち会わなくても良く、業者と時間を合わせる必要が無いという点で便利な買取方法です。 しかし、買取業者と顔を合わせることがない、ということからトラブルが起こることもあるようです。

その1点目が、キャンセルできないというトラブルです。 通常の宅配買取では査定後に業者が査定内容を利用者に提示し、利用者が承諾すれば買取するという流れになっています。

しかしトラブルになるケースでは、利用者の承諾なしに勝手に買取をしてしまう、あるいはキャンセルの連絡を受け付けない、といったような悪質な買取業者が報告されています。

具体的には、キャンセルを申し出ると「もう転売してしまったので返せない」と言われたり、キャンセルを依頼するメールを送っても返事がなかったりという事例があります。

こういった場合にもっともストレスのかかる点は、着物を送ってしまっているので手元にないという点でしょう。 大事な着物が悪質な業者の手元にあり、手出しができなくなる、こんなストレスはできることなら体験したくありません。

ようやくキャンセルをすることができたとしても、高額な返送料を請求されることもあります。 キャンセルの手続きで疲れてしまった利用者は、「もういいや」という気分になって支払ってしまうこともあるかと思うのですが、やはり納得できるものではありません。

信頼できると分かっている宅配買取業者であれば良いのですが、大事な着物が手元にないというストレスは小さくありません。 そのため大事な着物を買取に出すには、業者と直接対面して査定してもらえる買取方法を選ぶのが良いでしょう。

また、宅配買取を利用する際には着物を送付するときの送料だけでなく、キャンセル時の返送料についても予め確認しておきましょう。

【買取全般】買い叩き

買い叩きとは、品物を不当に安い価格で買い取るという手口です。 買取業者と利用者との間の情報量のギャップを突いて、相場より安く買い取ろうとする悪質な業者が存在します。

特に着物は買取価格の幅が大きく、なかなか自分で正確な価値を知るのは難しい商材です。「プロが言うならそういうものか」と思ってしまう気持ちも分からなくはないのですが、納得できない価格で売ってしまうのはやはり危険です。

予めおおまかな相場を確認しておく、複数の業者に査定を依頼して査定額を見比べるなどして、不当に安い価格で買い取られることのないようにしましょう。

着物買取でトラブルを回避するためのポイント一覧

着物買取におけるトラブルを避けるために、あらかじめチェックしておくべき点をまとめてみました。 一緒に確認していきましょう。

【対策】着物買取の基礎知識を深めておく

着物買取には大きく分けて持ち込み買取・宅配買取・出張買取の3つの買取方法があります。 それぞれにメリット・デメリットがありますから、事前に確認してご自身に合う買取方法を見つけましょう。

また、お持ちの着物の種類やブランド、作家など、買取価格が高くなる要素がないかを確認しておきましょう。 有名な作家やブランドの着物であれば、インターネットで検索すると相場や買取のポイントなどをまとめた記事も存在します。 ただし相場はあくまでも相場であって実際の買取価格と一致するとは限らないので、参考程度にしておいてください。

【対策】よくあるトラブルの例を確認しておく

この記事にもトラブルの例については掲載していますが、インターネットで検索すれば様々な着物買取の体験談を見ることができます。 トラブルの例を予め知っておくことで事前に対策ができたり、いざという時にも落ち着いて対処できたりするでしょう。

【対策】思い入れの強い着物は慎重に

利用を考えている着物買取業者が本当に信頼できるかどうか見極められるまでは、思い入れの強い着物は査定に出さないというのも1つの手かもしれません。

例えば、特別な思い入れのある着物を宅配買取の査定に出した先が悪徳業者で、キャンセルしたいのに返してもらえないというようなことになってしまうと、後悔してもし切れませんよね。

そこで、初めて利用する着物買取業者には、比較的思い入れが少なく、高値がつかなくても後悔しないものを選んで査定に出すのが良いかもしれません。 特別な思い入れのある着物は、確実に信頼できると分かった着物買取業者にのみ、査定を依頼しましょう。

【対策】複数の着物買取業者に査定を依頼しましょう

信頼できそうな着物買取業者を調べてみることはもちろんですが、その上で複数の業者に査定を依頼してみることが有効です。

複数業者の見積もりを見ることでお持ちの着物の正確な相場を知ることもできますし、その中から最も高い価格をつけてくれた、あるいは最も対応の良かった業者に買取を依頼することができます。

着物買取業者を見比べるときには買取価格だけでなく、スタッフの対応やアフターサービスの充実度も考慮に入れると、よりトラブルを避けやすくなるでしょう。

また、その場で契約せずに一度じっくりと検討する時間をとることで、売るにしても売らないにしてもご自身で納得できる結論を出すことが出来るでしょう。

【対策】無料でキャンセルできる業者を選びましょう

着物の査定を依頼する時には、無料でキャンセルできる業者を選ぶようにしましょう。 先述したようなキャンセルを受け付けない悪徳業者は論外ですが、キャンセルにいちいちお金がかかってしまっては複数業者を見比べるのに苦労してしまいますよね。

無料で気軽にキャンセルができることによって複数業者を見比べやすくなりますし、1度キャンセルして考え直すことができれば冷静に判断できます。買取に対する納得感も変わってくるでしょう。

【対策】勧誘してくる業者には要注意

「押し買い」の項目に例を上げましたが、いきなり自宅を訪問したり電話をかけてきたりして勧誘を行っている業者は要注意です。

そういった業者に査定を依頼すると、やはりトラブルになるケースが多そうです。 大事な着物ですから、ご自身で下調べをして選んだ業者に査定を依頼するようにしましょう。

【対策】初回の訪問では契約しない

押し買いや抱き合わせ買取といったトラブルを避けるために、「初回の訪問では契約しない」とあらかじめ決めておく手もあります。 初回は査定だけにして、1人になってから冷静に考えることでより納得のいく着物買取ができるでしょう。

悪徳業者は巧みな口車でこちらの判断を鈍らせてきますが、「相手が何と言おうと初回の訪問では契約しない」と決めておけばトラブルを避けることができます。

真っ当な業者であればキャンセルすればすぐに引き下がりますから、キャンセル時の対応も含めて冷静に考える時間を持ち、信頼できる着物買取業者を見極めましょう。

【対策】査定に納得がいかない場合は無理に売ってはいけない

複数の業者に査定をしてもらっても、大切な着物に込められた思いからすると見合わない買取価格しかつかない、というケースはあります。 そういった時には無理に買取してもらわず、ほかの選択肢も考えてみましょう。

知り合いにこの着物を必要としている人はいないか、信頼できる先に寄付できないかなど、大切な着物を活かす方法は買取だけではありません。

例えば、寄付された着物をリユースしてポリオワクチンに換え、寄付している団体や、寄付された着物を使って児童養護施設で育った子どもたちに晴れ着での撮影をプレゼントしている団体などもあります。 視野を広く持って、ご自身が納得できる着物の活かし方を考えていきましょう。